【ObservabilityCON Tokyoレポ】AI時代に求められる「次世代オブザーバビリティ」の最前線。Grafana Labs幹部らが来日登壇

【ObservabilityCON Tokyoレポ】AI時代に求められる「次世代オブザーバビリティ」の最前線。Grafana Labs幹部らが来日登壇

2026-04-031 min
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オープンソースのデータ可視化・監視ツール「Grafana」を開発・提供するGrafana Labsは2026年3月17日(火)、TODA HALL & CONFERENCE TOKYOにて、オブザーバビリティの最新動向と実践的な知見を共有するグローバルイベント「ObservabilityCON on the Road 2026 Tokyo」を開催した。

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このイベントにはGrafana Labsの共同創業者・アンソニー・ウッズ氏や新規プロダクト担当シニアディレクターのマーク・チポーラス氏といったエグゼクティブ陣が来日し登壇。AIの進化により大きな転換点を迎えているIT運用やSRE、DevOpsの現場が直面する課題を背景に、「次世代のオブザーバビリティはどこへ向かうのか」について、グローバルな視点と日本市場の文脈を交えた講演が行われた。

午前10時のオープニング基調講演を皮切りに、計8つのセッションを実施。さらに、1時間のネットワーキングも設けられた。会場は満員御礼で、ブースでは、登壇者やスポンサー企業の担当者に直接質問ができるなど、活発な交流が見られた。イベントの模様を前後編でお届けする。

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【基調講演】AI活用で運用の質を高める。「収集データの整理」こそが企業の強みに

オープニングの基調講演ではGrafana Labsの共同創業者・アンソニー・ウッズ氏と新規プロダクト担当のマーク・チポーラス氏が登壇し、「AIを活用したオブザーバビリティの進化」について講演した。特に印象的だったのは「収集データのうち、実際に価値があるのは一部に過ぎない」という指摘だ。

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(左からマーク・チポーラス氏、アンソニー・ウッズ氏)

不要なデータをAIで整理することで、コストを抑えながら必要な情報に集中できる。さらに、コンテキスト認識型のAIエージェント「Grafana Assistant」を使えば、トラブル時の原因特定や対応もスムーズになる。つまり、「無駄を減らしながら運用の質を高めていくことの積み重ねが、運用効率と意思決定の質の向上につながる」と語った。

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(アンソニー・ウッズ氏)

【第2部】分断された情報をナレッジグラフでつなぐ。フルスタックオブザーバビリティの最前線

第2部ではGrafana Labsのエンジニアリング担当副社長であるディー・キッチン氏が登壇し、「『Grafana Cloud』におけるナレッジグラフ活用とフルスタックオブザーバビリティの実現」について紹介した。

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(ディー・キッチン氏)

システムが高度化する中、問題が起きたときに原因を探すのは困難を極める。メトリクス、ログ、トレースといった大量のデータが別々の場所に散らばっていて、どれが関係しているか手作業で調べなければならない。

ナレッジグラフは、そのデータを自動的に整理・接続してくれるGrafna Cloudの機能で、システム内のサービスやサーバー、データベースなどを自動で発見し、それらがどう繋がっているかを地図のように可視化する。ディー氏は、ナレッジグラフがシステム内のサービスやサーバー、データベースなどを自動で発見し、それらがどう繋がっているかを地図のように可視化し、さらに、何か問題が起きたときには『どこで・何が・なぜ』おかしいのかを自動で教えてくれることを解説。分断されていた情報をつなぎ合わせることで、障害対応のスピードと運用の精度を高めていくという。

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【第3部】「監視」から「意思決定」へ。AIエージェントが変えるエンジニアの調査・分析業務

第3部ではGrafana Labsで上級ソフトウェアエンジニアを務めるアントン・コレスニコフ氏が登壇。「エージェント型AIによるオブザーバビリティの変革」をテーマに講演した。これまで専門家がダッシュボードを見ながら手作業で進めていた調査・分析業務。それが今、AIが自然言語の指示を受けて自律的に実行する形へと変わりつつあると説明した。さらに、AIが状況を踏まえてリサーチを進め、インシデント対応まで支援できるという。

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(アントン・コレスニコフ氏)

ダッシュボードを確認するだけの運用から、AIと協働して意思決定を行う体制へ移行することで、対応の速さと精度を高めていく方向性だ。

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【第4部】インシデント対応をSlackで完結。IRM(Incident Response Management)とSLO活用で安定稼働を支える強固な体制を

ランチ前の最後の講演となる第4部では、再びGrafana Labsの新規プロダクト担当シニアディレクター、マーク・チポーラス氏が登壇。「AIとGrafana CloudのIRM、SLO、アラート機能を活用したインシデント対応の進化」を解説した。

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(マーク・チポーラス氏)

アラートの過多やツールの分散、標準的な対応プロセスの未整備が対応の遅れにつながっているという。そこでSlack上でインシデントを起点に対応を進める流れを紹介し、一連のプロセスとして回す重要性について話した。人・プロセス・ツールを連携させることで、安定した運用を支える組織づくりが求められているという。

後編に続く(後編の公開は4/7を予定しています。)